2023/05/30 23:48

コーヒー生産におけるジェンダー格差に対する国際的な取り組みがあるのをご存じだろうか。

 

アメリカにあるNPO法人国際コーヒー女性連盟(IWCA)は、コスタリカの女性コーヒー生産者が単純作業にしか携われていない現状を目の当たりにしたことをきっかけに、2003年に発足した。

 

活動の目的は①コーヒー生産に携わる女性の生産技術と地位向上 ②持続可能な社会生活の実現だ。

 現在は31カ国に支部がおかれ、インドネシアにもその拠点が設けられている。


hutan.coffeeが生豆を輸入するインドネシア・フローレス島バジャワエリアでも女性生産者のジェンダー問題が課題となっている。

 

今回女性生産者の一人、マリア・ゴレッティ(以下、レティさん)のインタビュー動画をまとめる(本インタビューはsu-re.coによって行われた)。

 

インドネシア、フローレス島の女性生産者は、ジェンダー格差に何を考えながら、日々コーヒーの生産をしているのだろうか。


女性の権利は無視、稼ぎを得る男性が優位


フローレス島中部にあるンガダ県出身のレティさんは、2010年からコーヒー生産に従事してきた。

 

「農業をしている中で女性の権利が無視されることがある」と語るレティさんは、男性が稼ぎ、女性が専業主婦になるのではなく、女性も稼ぎを得ることでジェンダー格差の是正すべきだと考えている。このような経済的なジェンダー格差を感じる理由に、「女性が最小限の教育しか受けていない」ことを指摘する。教育水準が低いため、付加価値の高い仕事に就くことができず、結果として男性に比べて弱い立場に甘んじざるをえない。

 

毎年、世界経済フォーラムで発表される各国別のジェンダーギャップ指数をみると、インドネシアは、経済分野で146カ国中80位、教育分野で102位の結果となっている(2022年発表)。

 

<インドネシアの男女格差(2022年発表)>

 

順位(146カ国中)

スコア

経済

80位

0.674

教育

102位

0.972

補足:日本は経済 - 121位(0.564)・教育 - 1位(1.000)

参照Global Gender Gap Report 2022 | World Economic Forum


レティさんは、su-re.coが提供する気候変動スクールにて、気候変動に適応する栽培方法など農業に関する教育を受けている。


su-re.coの気候変動スクールでは、農家に対して3ヶ月先までの気候(天気、湿度、気温など)データを提供し、栽培、収穫、乾燥などの作業をいつ行うべきか農家自身が意思決定することを助けている。

 

インドネシアには先祖から代々受け継ぐ暦がある。どの作物をいつ植えて、いつ収穫すべきかという経験値をカレンダー上に示した農家にとって重要な書物だ。伝統を重んじるインドネシアの人々はこの暦を目安に農作業を行うが、気候変動の影響で暦が前提とする気候が崩れつつある。

 

su-re.coは科学的な気候予測情報を提供することで、気候変動に適応したいと考える農家を支援する。

 

さらにスクールでは、家畜排泄物を使ったバイオガス作りのノウハウも提供している


バイオガスに切り替えることによって、以下のメリットを得られる

二酸化炭素の排出量を抑え、地球温暖化の抑制に貢献できる

②家畜排泄物を再利用して調理などに活用可能な家庭用の熱源を得られる

薪など熱源を得るために購入している資材のコスト削減できる

 

 

スクールの受講を通じて、勉強し続けることの大切さを実感したレティさんは、女性に対して「勉強して、男性よりも強くあるべきだ」と語った。


まとめ

男性の役割ばかりが目立ち、女性の役割が蔑ろにされてきた社会が、女性生産者の声を通じて、垣間見えたのでないだろうか。

 

su-re.coのコーヒーは、レティさんを始め生産者の「顔」が見える。コーヒー生産における女性の活躍を願いながら、一杯を愉しもう。

 

本インタビューは動画にもまとめています。

ぜひ、動画でリアルな女性生産者の声をお聞きください(日本語字幕あり)。

 

動画はこちら

 

ー参考サイトー

 

IWCA JAPAN

 

IWCAと共に考える女性コーヒー生産者が作り出すコーヒーの未来|UCCサステナビリティチャレンジ